2018年のB級SF作品。
「ガタカ」のアンドリュー・ニコルがクライヴ・オーウェンとアマンダ・サイフリッドを率いて彼らしいSF作品を披露してくれた。
記憶がすべて管理された電脳社会、こんなプライベート皆無の世界はあり得ないだろうが、アイデアとしてはいい。攻殻機動隊のようなCGで金を掛ける世界にすると、A級に仕上げなくてはならない。ここは極力低予算でハードな内容勝負に割り切ったニコル監督、実に大人っぽい手腕でSFらしさを表現している。
サスペンスに重きを置いた展開は、その独特な世界観の説明もほどほどにして、謎を畳みかけてくる。それでも意外と分かり易く、記憶を共有し、視覚をハッカーするという荒唐無稽に結構着いていけた。
新犯人が意外な人物と判明するが、その説明はちょっと弱い。ハードな作りなので、そこは残念なところだ。クライマックスも地味と言えばそれまでだが、彼女が最後に消えるシーンをどう解釈するかで評価も変わるだろう。
まあ、ちょっと大人っぽいSFを観たい人にはいいだろう。アマンダの可愛いオッパイも見れるし。