シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

月刊 stereo 2024/05号

 月刊誌stereoを買ったのは3年11か月ぶりだ。今回も買うつもりは無かったが、懇意の店でもこの雑誌は買わないのでしかたがない。つまり、それだけ興味深い記事があったのだ。

 それは、オーディオ論者達5組が互いに自宅のシステムを聴かせて感想を書くという、近年あまり見たことの無い企画だったからだ。実際、自分の長年作り上げた音を他人に聞かせる(それも同業者)というのは勇気がいるものだ。オイラの若い頃は、ちょっと気に入った音が出ると聴いてもらいたくてウズウズしたものだが、もはや音以前にボロ屋で客を接待するのが恥ずかしい。

 さてその互いの訪問試聴結果は、予想通り気を使ったベタ褒めばかりであった。そりゃそうである。まず、他人のシステムの音を聴かせてもらう礼儀としてネガティブな意見はご法度だ。最低限のマナーと言ってもいい。企画サイドは面白くないだろうが、喧嘩漫才をするような仲でなければ無理だ。そんな互いに忖度し合う中でも、山之内正氏が寺島靖国御大の音を評した言葉は興味深い。このくらい正反対の2人なら、言葉を選ぼうが個性がぶつかって面白い。共通するものがある同業者同士ではダメだ。ぜひ昔の長岡鉄男Vs金子英男を再現してもらいたい。

 オーディオ趣味人は高齢化して新商品にはもう達観している。オイラも高騰した機器には興味が無いので、こうした企画ならどんどんやって欲しいと思う。