シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

A&M対FAL

 A&Mの試聴会から1週間、10㎝フルレンジのModel AL-05が魅せる驚異のパフォーマンスが忘れられない。AL-05は常設してあるので、もう一度聴いてみたい。それも、一般的なアンプで常音量のパフォーマンスが知りたいのだ。
 ということで、ここは聴き慣れたFALのSupreme-Sと対決させてみることにした。ブックシェルフとトールボーイの違いはあるが、共に小型フルレンジだ。アンプはパイオニアのDクラス駆動の普及品である。近接設置でバナナプラグを差し替えて試聴する。ソフトは耳タコのオールウェイズと五島みどりのアンコールを使用した。
 これは参った!素晴らしいパフォーマンスを魅せるAL-05にSupreme-Sは撃沈である。FALがフルレンジ対決で負けた・・それも半額に満たないヤツにだ。
 だれもが軍配をAL-05に挙げるだろう。それほど違うのだ。何がといえば、FALは明らかに音が籠っている。おかしい・・耳慣れたSupreme-Sはこんな程度だったのだろうか。能率はFALの方が遥かに高いが、肥大した低音が全てを台無しにしている。う〜ん、慣れとは怖いものだ。店員はオーディオ的な良さを求めるか、音楽を心地よく聴くかの違いのようなコメントをしている。しかし、これはそんなレベルじゃ治まらない。FALの名誉のためにも、再度試聴し直す。そもそも、懇意のショップはFALの特約店なのに設置場所は決してよくない。AL-05を聴いた後、全く同じ場所にSupreme-Sを移動して設置し直す。さあ、どうだろうか。
 !!!さっきまで低音の籠りで全域が曇っていた音が見事に晴れ渡った!もともと低音の量感が多いスピーカーであるが、締りと確かな音像が林立している。こうしてハッキリした素性を比較すると、FALが自然な音で音楽家に好まれるのがよく分かる。AL-05は良い意味で明るく、個性的に感じてくるのだ。
 試聴室の隅にあるFALコーナーは、明らかに右壁がSupreme-Sの実力を削いでいる。店員がYAMAHAの調音ボードを持ってきて壁に設置、改善はするが満足できない。おそらく、壁に設置してあるヘッドフォンコーナーのための棚がさらに音を籠らせていると思える。やはり離すべきだ。実は店員も壁が癌だと知っているのである。それでも売れるのだ。
 以前も言ったが、Supreme-Sを買う人はオーディオ趣味人より音楽好きの一般人が多い。店頭でベストの音を聴いて感動したが、自宅では幻滅・・という落胆をさせたくないという。普通ならできないことだ。