シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

祭典の合図

 今年は6月に母親が他界したので、お祭りは参加しない。いわゆる喪に服している。この喪に服す期間というのは人それぞれで、四十九日や初盆が終われば喪が明けていいと言う人が多い。しかし、まだ半年も経っていないのだから考慮すべきだと思う。
 さて、それでも祭典の役として合図の花火(煙火)を打ち上げる仕事はしよう。ということで、お祭り前日に休みを取って花火工場に3号玉を買いに行く。一般的に、これが打ち上げる最小の花火である。それでも危険なので届出が必要で、安全のための講習も受けることになった。
 それにしても、打ち上げに要する準備と着火方法があまりにも前時代的なのには驚いた。俸禄玉のような花火のお尻に紙袋が付いていて、中に黒色火薬が詰められている。この側面を少し破いて、数グラムの火薬をカップに取る。花火の紐を慎重に緩めながら金属製の筒に入れ、多少紐を引いて上向きにする。そこへカップに取った火薬を振りかけるのだ。着火するには、火種という5センチほどの導火線に火をつけて素早く筒の中に投げ入れ、即座に身を屈むのである。投げ入れてから打ち上るまで1秒も無い。なんて原始的で危険な方法か!
 おそらく、大昔から変わっていないのだろう。しかも、防護のために小さな畳を盾にしろと講習用ビデオでは教えている。今時、畳?矢を防ぐため忍者が畳替えしをする技を時代劇で観たことがあるが・・もっと安全な方法を考えないのだろうか。投げ入れる火種が筒に入らなくても、火花が筒に入れば着火してしまう。実に恐ろしい。
 安全な方法が無いかと地区の先輩が独自の方法を実践していた。筒の先端に5㎝ほどの導火線をへの字に折って掛けて置く。蚊取り線香で火をつけると、導火線は燃えて2〜3秒で筒に落ちるわけだ。これなら安全である。
 間近で撃ち上る音は凄い。最小の3号玉でこの迫力とは、花火は恐ろしいものだ。