シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

バリー・シール

 トム・クルーズ主演の伝記映画。アメリカのヤバイ裏の世界を暗躍した男の生涯を描いた作品で、副題に「アメリカをはめた男」とあるので楽しみにして観るとガッカリさせられる。これでは「アメリカに踊らされた男」じゃないか。
 パイロットの天才が平凡な日常に嫌気がさし、密売からコカインや武器の運び屋としてスリル満点の非合法な仕事に染まっていく。無茶苦茶な要望にも応えて大金持ちになって行く様は痛快だ。また、あくどい事をやっていながら人の好さがあって、観ていて応援したくなってしまう。最終的にはツケを払わされて殺し屋にやられてしまうが、これはノンフィクションや伝記作品にとってありがちなショボいラストである。まあ、主人公が悪党なのでハッピーエンドでは倫理的にもまずかろう。
 オイラはいつも思うのだが、ノンフィクション作品は題材勝負で、何故つまらない話ばかり映画化するのか不思議でならない。TVをつければ「アンビリバボー」や「激レアさん」のような面白い体験、人生の果てにハッピーエンドが待っている実話がゴロゴロあるじゃないか。こうした番組を見ると、もったいないなあ・・映画にすれば大ヒットだろうに・・と思う事しかりだ。
 今回は、もっとコメディに割り切ってアメリカを見事に手玉に取り、豪快な大金持ちになる皮肉なフィクション作品にしたほうが面白い気がする。