シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

キックオーバー

 2012年公開のB級アクション作品。

 メル・ギブソンが全盛期を破天荒な私生活で終止符とし、復帰を図った作品の一つだ。やはり才能のある人は変人なのがよくわかる。脚本を書いて製作に加わり、主演を行った本作は中々面白く鑑賞させてもらった。

 マフィアの金を盗んで捕まり、メキシコの無法地帯な刑務所に収監された後の物語だ。普通想像する刑務所とは違い、マフィアが牛耳った何でもありのカオスな町の様相で、頭脳と金が有れば何でもできる。ワルには天国のような刑務所である。実はこれが実在したというから驚きだ。主人公は抜け目ない頭の良さで情報収集を行い、その中で真の敵と懇意になる親子に出会う。メル・ギブソンは、アウトローなれどワルには成り切れない男を実に魅力的に演じている。自分が書いた画なので何が美味しいポイントか分かっているのだろう。

 シャバにいるマフィアのボスを退治して、刑務所からも上手く脱獄し、始めにせしめた大金も手元に戻って、懇意となった親子とハッピーエンド・・余りにもご都合主義が過ぎるけど、それが観ていて心地よいのが映画だ。全編に流れる軽快な音楽や、本人が映画の第三者として語る進行からコメディタッチであるのが分かる。だから都合が良くて当然なのだ。結構、満足した佳作だ。


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