シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ソードフィッシュ

 2001年のアクション映画で、久々に深夜映画で再見した。
 とても17年前とは思えないのだが、役者を見ると納得できる。主演のトラボルダは復帰後一番油が乗っているときで、ハルベリーも人気がピークのときだ。そして、準主役のヒュー・ジャックマンはウルバリンで爆発ヒットする前夜であった。ヴィニー・ジョーンズも結構インパクトのある役をしていて、今見ればウルバリンとストーム、ジャガーノートが一足先に共演していたわけだ。
 さて、本作は今見てもまことに面白い。特筆したいのはトラボルダ演じるガブリエルの役柄で、テロリストを撲滅させて国を守るためには、どんな犠牲もいとわないというぶっ飛んだ男。ミクロ的には極悪人なのだが、マクロ視点では正義のカリスマという存在が実に面白い。最終的に、ミクロな見方しかできないヒュージャックマンを手玉に取る、トラボルダのどんでん返しが実に爽快である。ハルベリーも見事な肢体を惜しげもなく披露して、彼女の魅力が最高潮に引き出されている。私的には後の「ダイ・アナザー・デイ」よりもいい。
 当時、ラストシーンを複数用意していた作品が流行ったが、本作もその一つだ。市民を犠牲にして盗んだ金で、巨悪を退治するシーンで終えるガブリエルの姿が印象的なパターンが採用されている。この正義とは何かを問題提起したような終わり方は好きだ。ハルベリーのオッパイもろだしもそうだが、大人向けの魅せるアクション佳作である。

この出だしも素晴らしい。本作のスタイルを見事に予告している。