シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

UHQCD

 UHQCDはポリカーボネートではなく、フォトポリマーを使用してスタンパーのピットを転写することで細かいピットの完璧な転写を実現したもので、これはガラスCDに近いクオリティが得られるという。
 CDのピット穴にポリカーボネイトが転写するのが不完全であることは以前から分かっていた。そのためのアクセサリーがあるのだ。オイラの持っているNESPA♯1は100万ルックスの光を照射して、この反射膜を密着させる画期的な商品である。よく聴くCDはほとんどこれで処理してきた。それではUHQCDは不要ではないのか。そこを確かめることにした。
 始めて手に入れたUHQCDはあべ静江のベスト盤。かなり特異な録音であるため、音が優れているかどうかは分からない。最近、いしだあゆみのUHQCDが発売された。少し前にレンタル落ちで彼女のベストは買ったばかりで、普通はまた買おうとは思わない。しかし、オイラは確認したくて止まらなかった。通常盤では音が硬い「ブルーライトヨコハマ」と、録音が飛びぬけて良い「あなたならどうする」がどう変わるのか・・
 先に結果を言えば、UHQCD恐るべしであった。「ブルーライトヨコハマ」は良い具合に硬さが取れ、雰囲気を残しながらも鮮度がアップしている。これなら聴ける!そして、「あなたならどうする」が面白い。音が良いと感じたのは、全域で絶妙なエコーとバランスの巧みさがあるからだと分かってしまった。つまり、音の造りが見えてしまったのだ。これはマジックの種がバレるような一抹の寂しさもあるが、曲の魅力はむしろ増して聴こえる。下手なリマスターのように音色や雰囲気を変えてしまう副作用が感じられず、基本要素の解像度や鮮度だけが誰でも分かるレベルで向上している。園まりで比較したルビジウムクロックCDとはそこが違う。懐メロの味は変わっていないのである。さらに感心したのは、通常盤はNESPA♯1で処理してあるのに、その差は大きいのである。
 これまで、様々な手法でディスクの音を改善せしめる技術を耳で比較してきた。UHQCDは、SACD,ガラスCDを例外とすれば最強じゃないかと思う。