シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

趣向と感動

 オイラが好きな映像媒体のジャンルは、アクションやSFだ。それは幼少の頃、ウルトラQを観てから変わらない。これほど趣向が変わらないのも珍しいのではないか。何故飽きないのか自分でも不思議である。
 もちろん、そのジャンルの中でも様々なタイプがあるわけだが、結構分け隔てなく観てきたつもりだ。すると、感情のある人間には好みの作風というものがどうしても出てくる。オイラの場合は、飽きさせない怒涛の展開と意外性のある締め方、それでいてハッピーエンドを好む。そして、スピード感が失速しない程度に大人が納得できる人間ドラマが加われば拍手喝采だ。
 これは映画やTVで感動を求める人達と明らかに異なるチョイスだ。そう思うのは、オイラにとっても感動する作品は、好みの趣向に沿った作品とは限らないからである。
 歳をとると涙もろくなる。これが顕著に現れるのが、映画等を観ていて自分の涙腺を緩ませる琴線に触れた時だが、それはまったく自分の観たい趣向とはリンクしていないのである。
 映画館で泣けてどうしようもなかったシーンが、「ディープインパクト」の宇宙飛行士が家族に宛てた画像メッセージのシーンと、「ID4」の出撃前の大統領演説のシーンだ。意志とは関係なく、まるでオーディオ再生に部屋が共振する周波数が露見したかのように抑えられなかった。もちろん、人前で歓喜号泣するわけにもいかない。しかし、自宅のTVなら別だ。
 先日スタトレTNGの再放送159話「心のダークサイド」を観て号泣してしまった。この作品は実に地味でオイラの趣向とは相いれない作品である。ゆえにあまりリピートしたこともなかった。今回久々に観て、そのラストに感情が爆発した。誰もいないので、遠慮なく顔はクシャクシャだ。しかし、この体験を踏まえてもリピートしたいとは思わない。趣向は何回でもリピートできるが、感動はリピートできないのである。