シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

百恵 プレイバックパートⅢ

 2014年の秋、山口百恵のコールデンベスト2枚組を中古で購入し、郷愁に浸った。
 何度も聴いていると、もはや郷愁は無くなり、今の音楽として不満が出てくる。それは音が曇っていてイマイチだからだ。アイドル歌謡はヘンテコな録音なので、そもそも満足できないのは仕方がない。それでももっと抜けのよい音がマスターには刻まれているはず。
 ネットをググると、Blu-specCDの再販限定版が2009年に発売されているのを知った。期待薄でタワーレコードを覘いたらあるじゃないか。ラッキ〜・・と思ったが手が止まった。隣に別のCDのダミーが置いてあるのに目が行ったのだ。
 紙箱に写真コピーを張り付けたダミーには「お買い求めはカウンターへ」と書いてある。どういうことか?見ると4枚組らしい。4枚組CDはオイラも結構持っているが、パッケージが通常より倍ほど厚くなるだけのはず。内容を読んでみると、2015年発売でBlu-specCD2仕様の最新デジタルリマスタリングらしい。価格は5000円を超える。50〜100円のCDを買っているヤツはお呼び出ないと言われそうである。しかしオイラは奮発してこれを買った。音の良い山口百恵を聴きたい衝動がそうさせるのである。やるときゃヤルのだ。( ̄ー ̄)b
 カウンターで渡された現物を見て驚いた。ラックに並ばない理由は一目瞭然、なんだこのデカさは?この容貌は昔のEP盤そのものだ。それを分厚い紙パッケージで再現し、中には超豪華なブックレットが入っている。4枚のCDもレコードを捩った固定紙に嵌め込まれ、感涙もののデザインである。
 さあ、問題は音だ。下手くそなデジタルリマスターは改悪になる例を体験している。しかしこれは素晴らしい!(^^)!
 SNと鮮度が唖然とするほどアップしている。曇ったベールがスッキリ剥がれ落ち、声色が大変クリアに再現しているため、アイドル歌謡特有の妙な音像感も薄らいでいる。これならメインシステムで十分鑑賞できる。作為的な音色操作も感じられず、見事なマスタリングだ。
 これは山口百恵ファンなら保存すべき究極のアルバムと言っていいだろう。

上に写るゴールデンベスト2枚組と比べれば、如何に豪華か一目瞭然。