2013年に「エンド・オブ・ホワイトハウス」と張り合った作品。どっちが面白いか?
片や主演がジェラルド・バトラー、こっちはチャニング・ティタムと低レベルないい勝負だ。脇を固める俳優陣もドッコイどっこいである。話もほとんど同じとなれば何が違うのかと言いたくなるが、決定的な違いは予算だ。
ホワイトハウス・ダウンは実に倍の予算を注ぎ込んだA級大作なのだ。それは映像のど派手な演出で見て取れる。正直言って、こっちを劇場で観た方がお得だったかもしれない。
また、娯楽フィクションとしての能天気な楽しさという意味でもこっちが上。大統領と主役のコミカルな掛け合いや、少女が大活躍する展開などはエンターティメントのツボだ。安心してリピートしたくなる仕掛けといえよう。
悲壮感を極力排除し、派手なアクションをとにかく楽しむための作品で、序盤の静かなスタートがもどかしい。チャニング・ティタムの作品はいつもそうで、イライラしてくる。これは当人にスターとしてのオーラが無い証明だ。
本作はジェラルド・バトラーのエンド・オブ〜より、ダイハード・シリーズに似た雰囲気を持っている。あの子役はオヤジの魅力の無さを見事に補っていた。2人合わせて一人前である。
デカいスケールは歓迎であるが、悪党の目的がどうにも弱いのが気になる。中東に核ミサイルをぶっ放そうというのだから、デカイ目的がほしいところだ。