ダイヤトーン2000HRをなんとか鳴らそうとして、行き着いたアンプがアキュのA-50とC-290だった。
その前はサンスイのプリメインアンプをグレードアップして使い続けてきたが、アキュのアンプの方が優れると勝手に判断したのだった。その経緯は昨年4月3日「サンスイ倒産」で書いたとおり。
セパレートアンプに踏み込むにしても、中途半端はいやだった。後悔したくないの一念でいきなりアキュのトップグレードを使うことにしたのだ。ディスコンで入手しやすかったこともあった。先にA-50を入手し、E-305のプリアウトから接続という過渡期を1年ほど過ごして、C-290と晴れて結ばれることとなる。
このA-50の仕様等は今更書き連ねるつもりはない。ただ、その作りはバブル絶頂期の設計だけあって凄まじい物量であった。パネルの厚み、ヒートシンクやSPターミナルのデカさはバケモノレベルだ。音については当時、懇意の店長がアキュのAシリーズとPシリーズの違いを、「Aはゴリっとしていて、Pはサラっとしている。」と看破した。今思えば言い得て妙だったと思う。当時のオイラは、その若さからゴリゴリマシンばかりを使っていたわけだ。
連続平均出力8Ω50Wゆえにこの名前なのだが、な〜にデジタルパワーメーターが100W近くを示してもまったく動じない余裕があった。あと、何故これが巷で話題にならなかったのか不思議でならないのだが、A級アンプのくせに発熱が極めて少ないのだ。通常のAB級と変わらない使い勝手であり、ラックの上板まで6センチしか隙間がない通風環境でも、まったく問題なしであった。今時のアキュAクラスはどうなのだろうか。
このA-50は、その後我が家に居座るB&Wシリーズのスピーカーと相性が良く、絶大な信頼を置いていた。 FALがオイラの愛機となる前の話だ。