シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ブラック&ホワイト

 タイタンの逆襲ジョン・カーターも観たかったが、上映時間が合わないし予告編ですでに腹一杯だ。しかも日本語版は3Dのみとはフザケている。よって、ほとんどマーケティングしていない表題の映画を観る事にした。
 主演がクリス・パイントム・ハーディによる、スパイコンビのコメディ・アクション映画だ。実はこのコンビはスタトレ・ファンには夢の競演で、カーク艦長と「ネメシス」のシンゾンが息の合ったコンビになるというんだから、もう見ないではいられない。しかも、スタトレ・ファンだけが笑える会話もしっかり用意されているのがスバラシイ。
 内容は敏腕CIAのコンビが一人のオナゴを獲り合うというだけだ。そのためにはスパイならではの手法を屈指して相手を出し抜こうとする。そこにコメディとしての要素が満載されるわけで、この構図はシュワちゃんの「トゥルーライズ」で、妻の浮気を確認するためにスパイの夫があの手この手を尽くすのと同じコメディ路線である。しかし本作はそれをメインとしていて、アクションがメインではないのだ。しっかり2人のライフスタイルが書き込まれているのでキャラが立っており、おかげで質の高いコメディ作品になった。一応極悪な敵も出てくるのだが、そんな敵には汗もかかない。カークとシンゾンがタッグなのだ。この宇宙に敵はいない。
 クリス・パインは顔がデカイので、もともとコメディ向きである。マイケル・J・フォックスチャップリンも顔が大きかったが、その比ではない。
 本作は面白い要素が一杯あるのだが、アカデミー賞俳優のヒロインが、友人のエロ熟女から常にアドバイスを貰うシーンがまこと面白い。この手のストーリーのオチは2人ともふられて「そりゃないぜ・・」と友情が回復といったパターンが定石である。しかし、本作は最後まどっちを選ぶ?と引っ張って白黒付けるのだ。そこから邦題がブラック&ホワイトと付いたのかは知らないが、韓国刑事ドラマと勘違いするのでいただけない。
 その結末は実に旨い。複線もしっかり生きて、皆がハッピーエンドになるのだ。そしてコメディらしく仲のいい突っ込みで終わる。
これは実に楽しい作品である。