2022年公開の超A級ファンタジー作品で、シリーズ3作目。
1作目の「魔法使いの旅」が2016年、2作目の「黒い魔法使いの誕生」が2018年公開なので間が開いてしまった。コロナ禍もあってしかたないが、007シリーズと違って話に連続性があるため、同じ俳優が続けるのはしんどいだろう。予定では後2作、どうするのだろうか。
さて、本作を観るにあたって過去作を復習する必要があった。薄っすらとしか覚えていないからだ。まあ、人物関係がそれほど複雑ではないので、観返さずともあらすじと人物相関図を観れば思い出せる。続き物は、内容が複雑で登場人物が多いため2時間前後に収まらずシリーズ化される。でも間が開くと忘れてしまうので良し悪しである。オイラは1話完結が好みなのでTVドラマのような方式はあまり好かない。そんな3作目として、本作はまとまった大団円に仕上げてあるのは好ましい。
題名にあるとおり、本作の主役は明らかにダンブルドアであって、元々影が薄いニュートは、さらに記憶に残らない存在となっている。もちろん、製作サイドからすれば確信犯の作りなのだろうが、はたして成功していると言えるのかあやしい。
総じてファンタジー大作にしてはとても地味である。弩派手に終わった前作とは趣が違う。地味ではあるが、役者の演技が良いので大人向きの作風といえる。敵役がジョニー・デップからマッツ・ミケルセンに止む無く交代となったが、さすがに存在感は遜色なく、むしろオイラはマッツのグリンデルバルトの方が好みである。アダルトな風格があってこのまま続編を望みたい。
しかし、やはり超A級の予算が掛かっているとは思えない。