シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ダーク・タワー

 スティーブン・キングの長編小説を映画化した作品。
 ダークファンタジー・アクションとでも言おうか。ファンタジーなのにあまり異世界感が無く、ハイテク魔法使いと西部劇調のガンマンの戦いがメインという、実にシュールなアイディアである。
 この作品、ラストを迎えるまでは実に面白かった。小説を知らないオイラは次の展開が読めず、主人公の母親が殺されていたという展開以外は上手くできていたと思う。ファンタジーとはいえ風呂敷が広すぎる気もするが、世界観は分かり易い。
 ラストがとにかく幻滅である。アクションも新味があって悪くなかったのに、敵を倒した後のやっつけ仕事みたいな終わり方は何だ?これは話を広げた漫画が打ち切り宣言を受けて、急遽寸詰まりな最終回でガッカリさせられるのと同じだ。
 そもそも、長編小説を95分でまとめようという編集が無茶極まっている。いくら90分台のB級作品が好みのオイラでも無理なものは無理。これは宇宙戦艦ヤマトの実写化と同じ失敗だ。
 主演が子役というのはファンタジーの定石、今が売出し中のイドリス・エルバと、インターステラのマシュー・マコノヒーが話の主軸となる。本作は、長編小説から映画向きな話を抜粋してやればよかったと思う。上手くできれば続編も望めたかもしれない。