シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー

 2022年公開の超A級アクション大作。

 マーベル30作目で「ブラック・パンサー」の続編になる。前作の主演だったチャドウィック・ボーズマンが他界したので、続編の主役がどうなるのか話題となった。オイラも同じ大腸癌を患ったので他人ごとではない。早期発見であればオイラ同様、完治できるのに・・惜しい俳優だった。

 本作は、代役を立てずに作中でも国王の病死というシーンから始まる。前作でも脇で活躍した妹が今回の主役だ。ワカンダ王国と超文明を海底に持つ種族との戦いを描く。こうしたマンガチックなエンタメを莫大な金で実現した作品は、たまに見ると楽しいが連発するものじゃない。ハリウッドは「ゴジラ-1.0」を観て目が覚めたと思う。160分以上も掛けてこの内容では、子供でも呆れてしまうだろう。脚本がひどすぎる。

 一番いけないのは、結局何も解決していない話だということ。二つの超文明の戦いだけに終始してしまい、ヴィブラニウムという超金属を狙う諸国が置き去りになってしまっている。何故、ワカンダとタロカンの戦いにアメリカの陰謀を混ぜた三つ巴の話にしなかったのか。160分もの時間があれば十分可能だったはずだ。このままでは、アメリカがただのヴィランのまま残されてしまっている。

 良い点は、前作も感じ入ったことで、その見事なデザインセンスにある。衣装から街並み、小道具に至るまで日本映画では決して太刀打ちできない美しさがあった。


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