シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

マイティ・ソー バトルロイヤル

 前作ダーク・ワールドの続きというより、「エイジ・オブ・ウルトロン」の2年後という位置付けのため、伏線もあってウルトロンは先に観た方がいい。

 ヒットした作品の続編は、回を追うごとに質が低下するのが常識であるが、このソー・シリーズは違う。予算は当然増え続けて出演俳優もさらに豪華となり、弩派手&荒唐無稽さもパワーアップ、この手の作品の内容は問題にならないので質の低下が無いのだ。

 それでも、2匹目のドジョウを狙っただけでは市場は認めない。本作はコメディに大きく振ったのが大成功だと思う。冒頭の掴みから、今回は笑わすよ~と宣言しているので、こっちも納得だ。そして故郷に帰ってきたソーが目にするロキの茶番が爆笑モノだ。しかもそのシーンにカメオ出演する俳優が凄い。実に笑いのツボが分かっている。

 オイラは敵とバトルロイヤルの戦いをするのかと思いきや、中盤の仲間集めとなる舞台が副題となっているようだ。これがまた実に愉快で、本筋のアスガルドの危機を忘れてしまうほど楽しい。だから130分の長丁場でダレる印象もなくクライマックスまで盛り上がっていく。本作はリピート目的でDVDを買ってもいいと思わせる楽しさがある。これだけ癖のある登場人物の中で、主役のクリス・ヘムズワースは一流のコメディセンスを披露している。3兄弟の中でズバ抜けた才覚だ。それが分かるから長男のルーク・ヘムズワースのあんな登場に笑えるのだ。

 褒めてばかりも何なので一点くさりを入れようか。ヒールのケイト・ブランシェットにあんな化粧をさせては勿体ない。あれでは誰だか分からないじゃないか。彼女ほど女王が似合う女優はいないのだから、素顔で十分である。


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