2021年公開の超A級アクション・エンタメ作品で、2016年公開の「スーサイド・スクワッド」との関連が曖昧である。しかし、マーゴット・ロビー、ジョエル・キナマン、ジェイ・コートニーが同じ役でしかも知り合いの設定であることから、オイラが観た感じでは続編と言っていいだろう。よって、ここでは前作と比較した感想となる。
前作のヒットから、製作費はチョイ上乗せしているがそれは派手なCGに還元されているようで、対して俳優陣は豪華レベルがダウンしている。それでもイドリス・エルバやジョン・シナが奮闘していた。スタローンがサメ男の声を担当しているけど、着ぐるみに入っているわけではない。今回はコメディ色が強く、グロ描写が多い作風となりR15指定である。この手のくだらないエンタメが米国人にはウケルらしく、批評家の評価も悪くない。しかしオイラは前作を再評価して褒めたくなるほど気に入らない。
序盤で新メンバーかと思われた連中がバタバタ殺される意外性はいい。その中に再演のジェイ・コートニーも含まれるのも悪くない。それぞれの新しいキャラ自体も絞られていて文句はなく、前作より分かりやすい設定はコメディ化する上で正解の判断だ。ただ、どうにも笑えない。ネタがツマラナイ上に間も悪く、グロいシーンと抱き合わせでは気分も悪い。これが気にならないのが米国人なのだろう。
そして、あのクライマックス。弩派手なCGを屈指してヘンテコな宇宙怪獣と対決だなんて・・幼稚極まるではないか。あの宇宙怪獣の造形は日本の古典SF「宇宙人、東京に現る」をパロっているのだろうか。だとしても、それを誰が理解して面白がると言うのだ?ゴースト・バスターズでマシュマロマンが出てくるのとはセンスが違い過ぎる。ハーレイ・クインも今回はまったく魅力が無い。
あらゆる点でセンスが悪いと思うのは、オイラが時代遅れなのだろうか。