シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ベルデン STUDIOシリーズの欠点

 ベルデンのスピーカーケーブルSTUDIOシリーズは、世界中のスタジオで標準的に採用されるプロユースの商品だ。

 そもそもベルデンのケーブルは業務用が多く、STUDIOシリーズは民生用途としても発売された数少ないタイプと言える。だからオーディオショップの店頭でも、切り売りとして安価に様々な太さが売られる定番商品となっている。また、癖のない音質に定評があって、評論家も勧める信頼性がある。しかし、大きな欠点があるのが分かった。

 それは他のケーブルと比べて圧倒的に酸化しやすいのだ。5年以上経過したものは導体の黒ずみが避けられない。透明なPVCに被覆された平行2芯タイプで、片側は錫メッキされているが、もう一方は無酸素銅の地肌のままなので劣化の様子がよく分かる。直刺し使用する場合、1年ほどで先端を剥き直すのが普通だが、ほとんどのケーブルは、被覆で締められた部分は先端近くでも錆が及ばない。10年以上前の格安「赤黒」ケーブルでも、被覆を剥けば新品同様だ。ところがベルデンのSTUDIOシリーズは違うのである。

 オイラがサードシステム用に使っていたSTUDIO708EXは、買ったのが8年ほど前である。それを見ると、銅素材はケーブルの奥まで黒ずみ、斑状に緑青が発生している。ググると同じ経験をした御仁も居られるようで、ショップの中古品を見るとやはり黒ずんでいる。被覆のべたつきはよくある劣化だが、この導体酸化は酷すぎる。

 プロの現場では5年以上使うことは考えないという事なのか。天下のベルデンの品質が疑われる欠点だ。理由は分からない。特徴である導体のロープレイ構造が、被覆との隙間を生んで空気や湿気が混入しやすいのだろうか。

被覆を剥くと、ゴミ同然の状態だと分かる。