ユーチューブに嵌りだした初老のオヤジは、自分の身近な情報がアップされると見ずにはいられなくなる。最近では「創造の館」というアンチ・オーディオマニアの投稿を楽しみにしている。これは趣味人として、アンチな意見を達観していられる年齢になったからでもあるが、オーディオの世界でこうした意見はどの時代でもあった方が健全である。
最近、オイラの所有しているアンプについて投稿があったので興味深々となった。それはフライングモールのDAD-M100proで、セカンドシステムとしてTADモニターを駆動している。このサイトでは測定結果と実際の音を聴かせるだけで、論理的な結果だけを明示する。自己の感想といったものはほとんどない。
で、その結果は公称された数値よりDFがかなり低く、歪みも大きいものだった。普通なら自前のシステムを貶されたようでいい気分がしないものだが、納得のゆく結果である。公称DF値は200であるが、これは絶対眉唾だと思っていたのだ。そもそもD級アンプでDFがこんな高いのは疑問だし、実際メインのFALをバランスよく駆動するので変だと思っていたのだ。Supreme C90Wは管球アンプで鳴らす前提のスピーカーなので、DF値が低いアンプでなければバランスが取れない。歪みについては、その測定図を見るとまるで管球アンプの普及品のようだ。安価なD級アンプとして納得の特性である。どうせこの歪みはオイラには分からない。
このフライングモールという会社は倒産して久しい。オイラが2011年の冬に中古で買ったときには、すでにサイトが復活するも幽霊会社と言われていた。珍しく創造の館の管理人は、この会社が倒産した理由とアンプのコンセプトを関連付けた感想を述べているが、それは違うであろう。隣町の会社でもあったので、噂は耳にしている。
今でも問題なく作動している丈夫なアンプだ。さすがプロ機である。