ピカードのシーズン2が全10話配信し終えた。ここに来て、本当の持ち味を出したと言っていい内容であった。
メンバーが過去に戻り、現代を舞台にしてタイムラインの修復を行う・・いかにもやりがちな概要だが、過去作の二番煎じとなるものではなく、実に大人向けのストーリーでありオールドファンが感動を覚える見事な締め括りであった。
アクションが多めのシーズン1とは様相を異にし、大変地味な展開である。しかし、主要メンバーのそれそれがとても生き生きしており、誰一人地味ではないのである。最終話の寸前まで、この話はどうなってしまうのか・・と心配したものだが、この最終話のためにすべてがあったと言える。次回作に興味をひかせるための伏線を残すような下品な所作はなく、アッパレである。他の製作者達はよく見習え!と声を大にして言いたい。
アマゾンプライムと契約しておらず、DVD化を待っている御仁のためにネタバレはしない。ただ、本作を楽しむにはTNGやVGRは無論のこと、TOSの「宇宙からの使者 Mr.セブン」は観ておくべきだ。そんなオールドファンなら間違いなく満足できよう。ピカードはシーズン3で完結させるという。それも潔い予告である。
本筋とは関連しない一部をネタバレすれば、ウエスリー・クラッシャーが実に的を得た場面で登場する。これはサプライズだった。