シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

チャリオ アカデミー1

 チャリオはイタリア製のスピーカーメーカーで、アカデミー1は1990年代に発売された。その数年前に、同国でソナスファベールが衝撃的デビューを飾ったが、本作は明らかにそれにあやかった商品だ。よって、見事な木工デザインが目を引く。その中古品がでてきたので試聴してみた。

 まず、古いスピーカーとは思えないコンディションの良さがあり、目立つ傷は見られない。それどころか、ベタ付くスキャンスピーク製のツィーターにあまり埃が付着していない。どうやら掘り出し物のようだ。さっそく聴いてみよう。

 こりゃ輪郭不在のモコモコ音だ。ハイドンジュビリーを同じ状況で試聴したときと音が似ている。ということは、設置場所や駆動系に問題があるのだが、それにしてもまったく音圧が感じられず、無理にバスブーストしたような音である。そんな状況でも質感の高い響きがあり、かなり使い手を選ぶようだ。バイワイヤーの接続を高域優先に変えてみると、これだけでも若干抜けが改善した。後は駆動系をマランツからアキュに変えて、金属製のスパイクを使えばかなり良くなるだろう。しかしやってみたい意欲が湧かない。それはいくらこの先改善していっても、オイラの好む音にはならないと感じたからだ。

 このスピーカーは、小型とは思えない低音を出すために能率が大変低い。こうしたスピーカーは落ち着いた質感で耳障り良く歌うが、開放的な抜けとキレは得られない。たとえ購入してもストレスが溜まるのが目に見えている。

 広くない部屋で小音量しか出せず、それでも十分な低音と質の高い中高域でゆったり聴きたい御仁にはお勧めだ。好みが合えば、極上中古品としてハイCP商品だろう。

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ちなみにスタンドは専用品ではなく、パイオニアのCP-55R付きだ。