正しい音、良い音、好みの音。これらをどう認識しているのか。別に難しい事ではなく、一行で言える。それは「正しくなくても良い音と思うのが好みの音」だ。しかし、一般人には正しい音が分からない。結局、何度聞いても気持ちよく満足するのが好みの音だと思う。
前回、シックスエレメントの最終調整をして、理想に近い音になった。しかしそれは、好みの音へ向けた評価ではない。ゆえに、時間が経てばスパイスを効かせたくなりそうだとコメントしておいた。案の定、この音では1日で我慢できなくなってしまったのである。艶やかな弦の音はこのままに、もっとスカっとしたインパクトがないとダメなのだ。もちろん、デフォルメを求めているわけではない。
ここで新たなアクセサリーを試して泥沼に嵌り、無駄な散財を何度もしてきた。そんな体験上でやっと分かったことがある。なんてことはない。各機器にあてがったアクセサリーを互いに入れ替えてみるのである。これは基本的な音色や方向性を変えず、音の出方を調整するのに有効だと思っている。で、最近動かして変化を掴んでいるトラポとDACのインシュレーターを交換してみた。(Λ8.24for Digitalピラミッドコーン・スパイク)
これこれ!この感じだ。一音一音が明確でメリハリが付いた。緩む帯域が無くて品が良く、ヴァイオリンの艶も変わっていない。この適度なメリハリ感がスカっとした印象を与えてくれる。好みの音だ。