6月からアマプラ独占配信となったB級コメディ・アクション作品。
フランス映画には疎いが、同系の「TAXIシリーズ」は2~3本観た。しかし、最近のモノは知らないので、この俳優たちは初見である。ラムジー・ペディアという男優は実に印象的な容貌で、作品は忘れても彼の顔は忘れることはなさそうだ。
本作はやはりTAXIに通じるものが感じられ、笑いのセンスやコロンビア市街のアクションはとてもいい。特にカーアクションは、その撮影カメラワークやカット割りが実に分かりやすく、スピード感もある手慣れたものを感じた。グロいブラックユーモアもあるが、これは中途半端だ。やるならエログロ満載でラストまで突っ切ってもらいたかった。
さて、フランス人トリオがいよいよ手が無くなったところで、女潜入捜査官とマイク・タイソンが出てくるのだが、そこからティストが変わってしまう。コメディ色は消え失せ、普通のアクション映画に成り下がってしまうので、まこと幻滅である。コメディで通せばよかったのに、なんで麻薬カルテルを命を賭して殲滅する話になってしまうのか。そもそも、本作中では麻薬組織は被害者側であって、それを怒らせた自業自得のコメディだったはすだ。コメディだから許せたストーリーと演出なので、明らかに失敗作だと言いたい。
何故、タイソンなのか?彼が出る理由がまったく無い。