シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ECLIPSE TD712ZMK2

 イクリプスは7年ほど前にTD510ZMK2を試聴した。(2013-06-17 ECLIPSE参照)今回、隣町のショップで新品同様の最上位機種 TD712ZMK2の中古が入ったので試聴してみた。

 その姿形はノーチラスの頭がスタンドに乗っているようだ。12㎝フルレンジ1発ペアで80万円という、恐ろしく趣味性の高い商品。そのスピーカーとして理想形から繰り出される音楽は、微動だにしない正確な音場感が持ち味だ。驚いたのは、前回聴いたTD510ZMK2とは全く違う性格を感じたことで、全然違う音質だと言っていい。

 ジャズボーカルを聴いて、その積極的に迫る中域の力感に目を剥いた。真逆な印象を持っていたからだ。低域のレンジを知りたくて、耳タコのハンターを掛ける。いやはや、12㎝とは思えない重低音だ。さすがに表情までは多彩とはいかないが、ベースの帯域までなら大変解像度の高い良質な低音である。

 バイオリン協奏曲を聴くと、一変して実に優しい弦の再現になる。艶を乗せず細身に感じるほどで、正確性を売りにしているのが分かる。寺島レーベルのジャズならどうか。これまた人が変わったかのように切れの良い出方がゴキゲンだ。

 総じて打楽器の再現に素晴らしいインパクトがあって、弦楽器は優しい印象となった。これはスピーカーとして理想的かもしれない。質的に10㎝ユニットのTD510ZMK2とは雲泥の差がある。この中古品はオーナーがほとんど箱詰めのまま所有していたらしく、新古品と言っていい。売値を聞いてマジ欲しいと思った。一般的でないゆえのサービス価格らしい。二日前のことであり、売れてなければ超掘り出し物だ。

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