チャウ・シンチーが製作、監督、主演と思うままに作ったカンフーコメディ。評判を呼んだのが15年前とは・・時代の流れは速い。深夜映画で再見してその面白さを再認識した。
コメディといってもジャッキー・チェンの笑いとは根本的に違い、日本のギャグ漫画を実写化したような面白さだ。これを、大人の目線でも楽しめるように仕上げるのは大変なセンスだ。最強の殺し屋にブルース・リャンが出てくる。見事なハゲ頭のオッサン風情が実にいい。往年のアクションアイドルだった時代を知っている人はたまらないだろう。
単なる能天気な漫画ではなく、ホロリとくるシーンも魅せるのがチャウ・シンチーのテイストだ。そのスタイルは、この2年前に大ヒットした「少林サッカー」から引き継いでいる。オイラは、カンフーの個性的な達人たちがサッカーで大暴れする少林サッカーのほうが好きで、実に衝撃的だった。
この2作品は初期のCGを多用しているけど、その稚拙加減が作風とマッチしているので古くならない。エンタメの手本のような作品だ。