5年前に各国のローカル映画祭で高評価され、そのまま埋もれたC級SF作品。それをツタヤが最近掘り起こした。
この作品はマイナーゆえに吹替えがない。直感で地味な作品だと思いつつレンタルしたのは、年末の深夜に静かなSF作品を観たかったからだ。いわゆる深夜ロードショー目的であり、本作はそれに合致していたといえる。
面白かったのかと言えば否であり、予想以上に超地味な作品だ。ストーリーは屁でもないもので、SFといいながら大変小さな一遍を映像化したものである。ただ、侵略モノの作品として一切宇宙人が出てこないのはセンスとして買ってもいい。
批評家から高評価されている理由は分からん。こうしたC級品は、A級品みたいに細かい事を金の力で吹き飛ばすことはできない。妙な引っ掛かりは御法度なのだが、首をかしげる場面が多い。たとえば、主人公の弟が父の墓の前でハーモニカを吹いた後、取り乱す流れが不自然だ。そして、その弟をさらった連中は目的がわからない。いや、最初からこの悪党達は意味不明な存在だ。クライマックスで明かす女ボスの言動と、行動がまったく合っていない。この監督は何をしたかったのか、考える価値があるとは思えん。
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