試聴初日である。このために昨日も耳タコCDで予習している。
第一印象は、想像とは異なるものだった。大変積極的に中域がクローズアップして迫ってくる。さらに、以前解消したはずの冷たい響きが乗っているようだ。テストCDで聴くと、f特やDレンジの変化は感じられない。音像のセパレーションにあってはむしろ後退して聴こえる。これにはガッカリした。キャパシタンスを改善すれば、セパレーションが向上するはずと期待していたのに・・
あまりオイラは使わない表現だが、総体的に全域で音が立っているとでも言えようか。特にボーカルのテンションが高く、よりハイファイ的な音になって全てがクッキリしている。ただ、音楽を楽しむにはキリっと緊張しすぎだ。
中一日TVを流し続け、二日後に再試聴する。やはりエージングが必要だったようで、ハイテンションな中域は落ち着いてフラットな印象になってきた。音像もしっかり見えるようになったが、冷たい響きは相変わらずだ。しかしこれは予想どおりで、適正なサイズのワイヤーグリップを買い足して置いた。これを空中で微振動している部分にグリップすれば変わるハズ。経験上の確信だ。
口元が緩むほど的に当たっていた。以前の自然な響きに戻っている。細くシンプルなSPケーブルには、ワイヤーグリップの振動制御による影響が実に大きい。ちなみにオイラはfo.ℚを噛ませて使っている。
実はまだ、バイワイヤにした効果は断言できない。とても鮮度とSNが向上しているが、これは器材交換時にはよく感じることなので、現時点ではバイワイヤの恩恵か分からないのだ。ただ、全域で音が立ち上がったような精気を感じる。音場もひと回り広くなったようだ。気のせいかもしれないが・・マイナス面は無いので、このまま使って行くとしよう。