シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ワイルド・ストーム

 昨年公開の、強奪系アクションにデザスター要素をプラスした作品。

 とんでもないハリケーンが迫る中、火事場泥棒で大金の強奪を図り、それを阻止しようとする話だ。巨大なハリケーンの猛威とカーアクションの合体は、美味しいところの二枚取りなのだが、普通ならとんでもない予算を強いられるだろう。それを、A級アクションを多く経験しているロブコーエン監督は、上手くコストダウンさせてB級レベルの予算で魅せどころを押さえた演出を披露している。

 役者にスターを添えない判断もいい。ヒロインのマギー・グレイスも「96時間」のときは梅宮アンナみたいだったがイケル女優になった。画造りもハリケーンの弩迫力CGより、緊張感のある肉弾アクションが目を引くバランスが好ましい。

 ジェットコースター・ムービーとして、一気に観終えることができる。クライマックスのハリケーンの目の中でのカーアクションは、低予算と観易さを両立した美味いアイデアだった。ただ、凄まじい嵐の中での戦いを期待した観客には、スカされた印象となったかもしれない。

 本国では散々な興行収益だったそうだが、まあいくらコスパ高いB級品を作っても、劇場の鑑賞料金は変わらない。観客はゲンキンなのだ。レンタルDVDでビール片手に観る作品である。


映画『ワイルド・ストーム』予告編