シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ウォークラフト

 2016年公開の超A級ファンタジーアクション作品。

 有名なPCゲームを映画化したものらしいが、当然オイラは知らん。著名なスターはおらず、その膨大な製作費は全編に渡る見事なVFXによるものだろう。その映像美は確かに見応え十分だ。

 監督は期待の星のダンカン・ジョーンズ。見事な低予算SFを2本作った後に弩級のファンタジーを撮るとは恐れ入った。しかし、ここまで金を投資できるバックがいる作品では自由が利かないことだろう。そんな中でも、異世界のハルクもどきを人間と対等に扱う演出は、監督のセンスを魅せてくれた。

 この手の作品はゲームを知らない者にとってハードルが高い。人物を覚えるだけでも一苦労なのに、架空の世界ゆえの固有名詞が大変多く、理解が展開に付いていけなくなるからだ。そのあたりも、この名前はたぶんあれのことだろう・・と世界観を理解しながらアクションを楽しめる造りになっているのに感心した。もちろん、いい事ばかりではない。

 どうしても「ロード・オブ・ザ・リング」の二番煎じの感は拭えない。オイラとしては、むしろこっちの方が楽しめるのだが、やはりラストに幻滅する。多くの伏線を残し、消化不良で区切りを付けて続編狙いは見苦しい。もう、この締め方がすべてを台無しにする。案の定、本国では不振に終わったため続編以降の予定が立たなかった。そうなると尚更不完全な作品として、超A級半端モノの烙印を押されてしまうのだ。

 何度も言うが、本当に面白ければ完結した作品でも続編の声が掛かるものである。


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