2017年のアメリカ・オランダ合作B級SF作品。
俳優も監督も三流どころで、内容にすべてを賭ける・・B級品のあるべき本懐を魅せてくれるかと期待し、見事に裏切られた。
オイラも駄作はパッケージの匂いで第六感が働くけど、ツタヤで10本以上もコピーが並んでいると期待してしまう。後から思えば、B級品にはスケールが大きすぎる話である。身の程知らずというやつだ。
資源が枯渇した近未来、コピーした地球からエネルギーを得ようとして失敗。コピー削除のために奮闘する主人公。色んなSF作のパクリが顔を出すのだが、コピーがテーマだからいいとしよう。
大筋はTVシリーズの「フリンジ」をパレットにしているようで、90分にまとめるのは無謀。それでもドローンのようなSFギミックは、それなりに観れるレベルだ。ここに金を使いすぎた感あり。
コピー世界の映像は主人公の目線に統一しているので、非現実世界のゲームをしている感覚になる。そこは面白いと思う。いかんせん、シナリオがチープでもったいない。コピーされた世界の在り方が説明不十分なので、主人公が追われる理由も分かりにくい。崩壊に進む原因もまったく不鮮明だ。これでは主人公の悲しい最後が観客の心に入らず、単なる安っぽい映画だったなあ・・と思われても仕方ないだろう。