シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

テクニクス SB-M01

 20年前にテクニクスが高級マイクロスピーカーを発表した。それがSB-M01である。
 その後、YAMAHAからもNS-pf7 というさらに小さい高級品が登場して、デスクトップ・ピュアオーディオが一つのカテゴリーになった。これはPCの普及と相関していようが、その後継機となるものは登場していない。サブウーハーを加えた安物AV用品に取って代わられたのだ。よって、貴重な存在である。
 そんなSB-M01が懇意のショップで中古品として登場した。信じられないほど美麗で、新品としか思えないコンディションである。これは聴いてみたい。どうせなら、勝手知ったるFALコーナーに持ってきて試聴してみよう。移動は子猫みたいなものだ。
 オモチャとは一線を画す音がするだろうとは思ったが、これほど予想外の音が出てくるとは・・尋常でない低音の量感である。サブウーハーが繋がっているんじゃないかと疑いたくなるレベルだ。そして高音があまりにも大人しい。マイクロスピーカーのバランスとは真逆の特性で、凄い無理しているのかと言えばそうでもない。詰まった感じはなく豊かな質感と広がりを展開している。サランネットを外すと、8㎝ウーハーのストロークが半端でない。低音を出すための分かりやすい仕組みである。理屈では分かるけど技術的に大変な事だ。
 もっと品の良い音になると思い、アンプのトーンコントロールをいじってみる。BASSを下げてTREBLEをアップすることで、大変心地よい高品位な質感が得られた。しかも結構大音量まで耐えられる。かなり低能率なので、アンプには力が必要だが。
 店員に「ここにあるとFALが売れなくなっちゃう。」と言わせるほどの実力だ。もちろん、半分冗談ではあるが、価格と大きさをハンデとすればこれに敵うのは容易じゃない。