シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ワイヤーワールド エクリプス3

 現在プリ〜パワー間をワイヤーワールド・エクイノックス3のXLRケーブルで接続している。
 シーズン3が日本に紹介されたのは20年以上前だ。当時の日本製ケーブルは4万円超えるものはほとんど無く、最もエコノミーなエクイノックスのレベルで国産最高級クラスだった。この頃のワイヤーワールドは、ハイエンドケーブルとして勢いがあったと思う。
 そんなシリーズ3の中堅どころ、エクリプスの中古品を借りてきた。当時は高根の花だったが、今なら国産の中級品価格で買える。エクイノックスのスッキリと解像度が高い音は今でも信頼している。しかし同じシリーズの上位機種とはどんなものか気になるし、確認するチャンスだ。
 正直、ほとんど期待はしてない。ワイヤーワールドは音造りをしないのが基本ポリシーなので、上位機種になろうと個性は無い。ノンカラーレーションを極めても、有意差が分かるとは思えないからだ。
 予想は良い意味で裏切られた。とても立体的で奥行が底なしに深い!高SNで透明度が高くパワフルな利点はそのまま、倍以上の価格差グレードというものを魅せ付けられた。20年以上リファレンスとしている五嶋みどりとズカーマンによるヴァイオリン協奏曲が、初めて立体配置して再現されたのには感激した。この当時のフィリップス録音では無理と思っていたからだ。
 そして、今まで気が付かなかった輪郭の滲みが無くなって、精緻で自然に伸びきっている。比べてしまうとエクイノックスは明るさと押しの強さがあって、細かな表情がマスキングしているのが分かった。こりゃレベルが違うわ。陰陽座の慟哭がとても分かりやすい。先入観もあるから何度かエクイノックスに戻してみるが、こんなに浅い奥行感で満足していたのか・・クラシックから遠ざかる訳だ。
 これは恐れ入った。むしろ、エクリプスが無色透明ゆえに前段機器の能力がそのまま再現されたのかもしれない。20年の年月なんて関係なく、もはや手に入れるしかない。サブシステムの力が台頭してきた今、これでメインシステムの威厳が保たれよう。