本作を借りて、初めてダーク・ユニバースという新たなシリーズの第1弾だということを知った。
なんでも昔の怪奇映画をリメイクするらしい。ドラキュラやフランケン、透明人間、半魚人などなど・・すでに何度もリメイクされとるわい。と言いたいが、どうもジキル・ハイドを繋ぎとして同一シリーズにするらしい。つまり、アメコミと同じ路線でやってみようというわけ。ホントにハリウッドは新しいアイディアが出なくなったようだ。
その初っ端はミイラ男ならぬミイラ女である。主役はトム。ミイラ女に目下お気に入りのソフィア・ブテラが怪演する。やはり彼女は魅力がある。今が旬だ。対してトムはイマイチである。例によってスタントを使わないバリバリのアクションをしているのだが、どうもそれが伝わらない。これはトムのせいではなく、中途半端な作風にした脚本の悪さであろう。
時折ギャグなのかと疑うシーンが挟まれ、トムの演じる主人公もとぼけたようでマジメであったりと一貫性が無い。ジキル博士のラッセル・クロウは悪いヤツにしか思えない流れで困惑するし、緊張感が無いので怪奇モノとしての味が激減、かろうじてブテラの存在感で魅せている塩梅だ。こりゃヒドイ駄作だなあ・・と思ったら、市場の反応も正直であった。
今後予定されているシリーズの雲行きは実に怪しくなった。それでもハリウッドは既知の財産を塗り替えることしか能が無いのだからやるしかあるまい。