シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

キングコング: 髑髏島の巨神

 今年の春休みに、よくTVCMをやっていた。何も隠さず、ストレートにポップに子供達の集客を狙っての事だろう。触手が伸びないところであったが、レンタルしてみることにした。
 予想通り、キングコングを名作にせしめた本来の悲しいテーマは影もなく、見事な怪獣プロレス映画である。ハリウッド版ゴジラを想起させた。(ムートーなんて架空固有名詞を使っているし)実は本作、昨今のアメコミ連作と同様に怪獣ワールドの連作を画策しているようなのだ。ストーリーも大変シンプルで、大昔の地底探検と何も変わらない。
 謎の島は常に嵐に守られて、誰にも存在を知られなかった・・ラピュタをパクって到着したら、いきなりコングの怒りを買ってヘリ隊は全滅。復讐に燃える大佐と良識を持ったグループの2面で展開していく。単純な話を飽きさせない常套手段である。この大佐役のサミュエルがさすがの存在感で、主役のトム・ヒドルストンは見る影もない。しかし、アベンジャーズのロキとニックが共同戦線というのも可笑しい。
 地下世界からやって来るバケモノ(これもよくある話だ)とのプロレスアクションは、ハリウッドらしい迫力がある。しかし、やはりそのデザインには不満が大きい。対してコングは実にでかく、峡谷に佇む姿はダイダラボッチのようである。
 マーベルのように本作も字幕後にオマケ映像がある。これが衝撃的だ。東宝怪獣シリーズが本格的にリメイクされる日は近い。