シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

山本音響工芸のインシュレーター

 懐メロを中心としたソフトで、ボーカルが美味しく聴ける音づくりをしてきた。すると、当然思わしくない反動がでてくる。
 中域がクローズアップしたことでジャズの迫力が無くなり、クラシックの音場は狭くつまらないものになっていた。先日、久々に寺島レーベルや試聴用バイオリン協奏曲を聴いて愕然としてしまったのである。
 あらゆるジャンルの音楽を、単一のシステムで聴こうというのだから無理もない。それができれば複数のシステムを持つマニアはいなくなる。しかし、それがオイラのスタイルだから足掻くしかない。なんとか両立したいのだ。
 以前、懇意のショップでインシュレーターの中古品をオール100円で売り、爆買いしたことがあった。(2014-03-14太っ腹店長 参照)あの中にある山本音響工芸の黒檀製スパイクのPB-9,10が、これまで使う場所も見いだせず、おもちゃ箱に眠っていたのを思い出した。これをプリのC-2420に使ってみよう。アキュの鋳鉄製フットに疑問はないが、経験上金属から木製に替えると好結果を得やすい。
 これには驚くべき変化があった。素晴らしい音場の広がりが表出し、低域の量感がアップ。音の輪郭とキレ、透明感は後退するが、ほのかな柔らかさと高めの温度感が絶品で解像度は落ちていない。これはスパイク構造が効いていると読んだ。黒檀のブロックではもっとボケてしまうだろう。そして、最後まで残っていた中高域の僅かなピークが消えたのだ。部屋の癖かと思っていたが、金属の共振だったらしい。
こうなると先日入れ替えたアキュのXLRケーブルは大雑把な傾向で、キレと透明度が高いワイヤーワールドに戻してベストだ。色々聴きなおしてみると、音場の拡大は良質な木の響きが加味しているのが分かってくる。これがまったく付帯音として不愉快ではない。実に心地よく、ボリュームをさらに上げることができる。しばらく聴き込みたい。