シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ゴジラVSコング

 2021年公開の超A級モンスターバトル映画。

 2年前の「ゴジラ キングオブモンスターズ」の続編だ。「キングコング 髑髏島の巨神」が大きな伏線となっている。そして大昔の「キングコング対ゴジラ」のリメイクである。このオリジナルは観たはずであるが、古すぎてまったく覚えていない。

 さて、本作のできは実に幼稚で不愉快なものであった。この監督は「とにかくクリアで緻密なCGを屈指して怪獣プロレスだけを魅せればいい。それだけで客は呼べる。」と、本気で語っているのである。その証拠に、ストーリーは対立するヒーローが最後は共通の敵に向かって共闘するという、能無し脚本だ。客はそれで喜ぶし、プロレスが盛り上がる定番だと言いたいのだろう。そして、その共通の敵がメカゴジラという発想が誠に幼稚極まる。これを作った悪人の言では、再び人間が地球の王に返り咲くためらしいが、それならゴジラに似せたロボット怪獣である必要が無い。単にメカゴジラを登場させてみたかっただけで、そんな幼児性が見えてしまいガッカリだ。

 登場人物にも呆れる。小栗旬はこんな役のためにハリウッドに行ったのか。登場シーンを大幅にカットされて人物像まで捻じ曲げられ、前作で英雄的に散った芹沢博士の顔にドロを塗る扱いである。チャン・ツィーに至っては、怪獣重視で登場シーン全てカットされた。哀れ極まる。それなら第1ラウンドの海上決戦は本筋からもまったく不要なので全てカットでよい。その時間をまともな人間ドラマにすべきである。

 今回、珍しく米国批評家サイドは本作を好意的に評価しているらしい。新型コロナで脳が犯されたのだろう。


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