シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ソルジャー

 1998年のSFアクション作品。カート・ラッセルが感情のないソルジャーを演じている。
 本作は興行的に大失敗した。しかしオイラは大好きである。不人気の理由である寡黙すぎる無表情の主人公も、実はカートラッセルの存在感が内なる感情を渋く滲ませていて、無敵の殺し屋が人間回帰していく様がとても良い。昔からある常套手段であるが、ストレートに魅せてくれる。
 金を掛けた廃墟の世界とユニークな戦車など、派手なアクションもイケテル。失敗なのは、宇宙船が飛び交う遠い惑星の一つという設定で、古臭いマシンガンやロケット砲を持つソルジャーの武装と合っていないことだ。最新のソルジャーが持つ武器が火炎放射器とは、第2次世界大戦と変わらないではないか。
 他の俳優も興味深い。敵はジェイソン・スコット・リー、無謀にもブルース・リーの伝記を演じた男。ヒロインがコニー・ニールセン。ワンダー・ウーマンのお母ちゃんだ。当時はこんな美しかったんだよ〜(* ̄∇ ̄*) そしてゲイリー・ビジーが珍しく悪役以外で登場し、「ルシウス・マルフォイ」のジェイソン・アイザックスが、一番悪い情けない男を演じている。
 本作は、近未来の地球を舞台にした方が現実味が増してヒットしたかもしれない。カート・ラッセルのアクション俳優としてのピークを魅せた作品である。