シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

録音評10点とXRCD2

 XRCD2は日本ビクターが高音質CDとして立ち上げたXRCDシリーズの一つで、オリジナルテープから20bitでマスターをつくり、CDに焼く直前まで20bitで処理したものだ。
 XRCDシリーズのCDは持っているが、20数枚ほどであろうか。結構高価なので手に入れにくいのが正直なところ。今回、村治佳織の「アランフェス協奏曲」XRCD2盤を入手した。これは2000年3月にオリジナルが作られて3ヶ月後にグレードアップして作られたものだ。
 当時、オイラは村治佳織のCDを集めていて、オリジナルは即購入した。このオリジナルバージョンは、専門誌で録音評が10点満点(滅多にない!)の高録音CDというのが注目だった。しばらくオイラの試聴リファレンスの1枚になった。それからすぐにXRCD2盤が出たのも知っていたが、満点の上があるんかい・・と訝って無視していたのである。
 今になって買ったのは、ゲオで新品同様の中古が出ていたからで、ナント580円であった。さすがゲオ、モノの価値を知らんわい。v( ̄∇ ̄)
 となればやることは決まっている。10点満点対XRCD2の比較試聴だ。先日のCD選書対BSCD2みたいに簡単ではないだろうな・・と気合を入れて試聴開始。
 これは興味深い。CD選書対BSCD2のときは、明らかにベールを剥がしたような質の向上があった。今回は違う。そもそも10点満点の評価を受けていたオリジナル盤は、むしろXRCD2よりクッキリと前に出てくる。ハッキリしたメリハリ感があって、一聴しただけではオリジナルの方が派手に高音質をアピールしてくるのだ。
 対するXRCD2は大変奥行が深く、スピーカーから離れて音像が後方に林立する。派手さは無いが、クラシックの音場として自然だ。XRCD2で大音量再生した後、オリジナルに戻すと派手な出方が不自然で幻滅してしまう。しかし、これがジャズ演奏だったらまったく違った評価になりそうである。