バンダムの悪役を観たくなって物色すると、表題の作品に行き当たった。B級作品らしく、パッケージ画像が気にいった。
観ると、この狂った超危険人物を演じるバンダムはスゲエ存在感である。日本語版で観たのだが、その狂人ぶりが素晴らしい。技も玄人好みで、久々に圧倒的な悪役を魅せてくれた。
監督はピータ・ハイアムズ。往年の、アクション大作ヒットメーカーであるが、もはや過去の人である。それでもこんなB級品の魅せ方をよく分かっていて、さすが「腐っても鯛」だ。
本来の主人公はTV俳優出身の二人で、いわくつきの設定。これが協力して狂人と戦っていく。実にシンプルで、それでいて意外な展開もあってダレる暇が無い。何より、晩年のバンダムの魅力が開花している。ダイハード2ばりのラストも、粋な落としの効いた最後を魅せてくれた。
ただ、やっぱり親バカの証明で、大根役者の息子が本作でも登場する。役柄の風情に合わない「優しいパパ」が重なるのが難点だ。
11/5(水)リリース 『マキシマム・ソルジャー』 予告篇