シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

モーガン プロトタイプL-9

 2016年のB級SFアクションで、日本未公開だった。
 本作の監督はリドリー・スコットの息子。いわゆる親の七光りで個性派俳優を揃えてもらい、心配な親バカは製作の立場で見守っている。
 そんな裏事情からか、あまり良い評価は見当たらない。幸か不幸か、オイラは無情報でレンタルしたので公平な目で見ることができた。
 前半は「エクスマキナ」のような風情で話は進む。結構先が気になるのでサスペンスな盛り上げは良い。それは主演のケイト・マーラーの魅力と、プロトタイプL-9を演じた新人女優のアニャ・テイラーの気迫ある演技が惹きつけるからだ。周囲を固める名俳優に負けていないのが良い。そしてついに、非情な精神鑑定にブチ切れてしまったところまでは実に良かったと思う。
 それからはホラー色とアクションが強くなり、エクスマキナの品の良いクライマックスとは正反対の展開へ。この辺が結構叩かれるところだが、観る者を逃がさないという意味ではこの手も分かる。
 そして、本作が用意した最後の驚きのラストについて。実は中盤あたりでこのラストがオイラには読めてしまった。マスキング目的の展開もしているが、隠し方がまだヘタだ。このあたりは新人監督の拙い手腕が露呈したと言っていい。まあ、SF慣れしていない人は騙せるだろう。