2017年公開のウオーターゲート事件を扱った伝記映画。
SFでもアクションでもない作品を観るのは久しぶりだ。主演がリーアム・ニーソンなので観る気になったと言っていい。脇ではダイアン・レインが悩む奥さんを演じ、ほかにも地味な演技派がズラリと並ぶ。アクション好きには、FBI長官役のマートン・ソーカスや、ノア・ワイリーが目につく。監督は知らないがリドリー・スコットの製作なので、派手な場面が一切なくても眠気を誘わない緊張感があった。
ニクソン政権時代はオイラが小中学生の頃であり、ウォーターゲート事件も名前だけは有名だが内容は興味が無かった。そんな事件の内部告発者を主役にしており、政治伝記なんて堅苦しそうな話をとても分かり安く描いている。もう少し盛り上げた演出にしてもいい気がしたけど、実話の重さを取ったのだろう。正義の信念を貫く主人公を演じるニーソンは、アクションが無くてもカッコいい。年齢を重ねてエド・ハリスみたいな顔つきになってきた。ならばそろそろ悪役もいいだろう。