シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ルビジウムクロックCD 「テレサ・テン」編

 テレサ・テンは若くして不幸な死を迎えるまで、多くの名曲を残した。彼女も桂銀淑同様、夜の女、恋不幸な女を歌わせたら絶品であった。この2人の曲はジャンル的には演歌に分類されても、弩演歌ではない。むしろポップスよりで、これこそ歌謡曲と言うに相応しい。
 さて、彼女は他界してからが凄い。ベスト盤やら中国語盤やらB面特集やら出てくる出てくる。またそんな中に知らない良い曲があったりするのだ。因みにオイラは「旅人」という曲が好きである。
 多くの再販ディスクが氾濫する中、決定打と言われるのがマークレビンソンが監修したABCレコードの「輝きのテレサ・テン〜永遠の歌声〜」である。今回はコイツとルビジウムクロック盤の対決だ。
 その結果は桂銀淑のケースとは大きく違った。まず、あまりにも音が違いすぎるのである。「空港」という曲はマスターが違うのではないかと思うほど音色が違う。
 他のディスクとも聴き比べてみると、面白いことが分かってきた。それはルビジウムクロック盤は格安ワゴンCDと似たスッキリ傾向であって、見分けがつかないほどである。対してマークレビンソン監修盤は、もう驚くほど手が加わった作為の塊だ。華やかな高域を抑えて中低音寄りに仕上げた曲もあれば、逆にハイ上がりにした曲もある。ボーカルにエコーを加えたかのような味を持たせた曲もあって、ここまで製作者のマスタリング芸術が表に出ればアッパレである。よって、こんな二者を比較してもどっちが良いかなんて言いようがない。ただ、おそらくボケたシステムで聴く人にはルビジウム・クロック盤がお勧めである。