シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

決闘の大地で

 原題をウォリアーズ・ウェイというチャン・ドンゴンのハリウッドデビュー作を観た。
最強の殺し屋が足を洗って平和を見出したが、追手がやってくるといったカムイ伝パターンの話で、そこに荒野の7人のエッセンスを混ぜた作品だ。共演者やスタッフも中々豪華であるがB級色が濃い。中華と洋食をミックスして食材も良いものだが、レストランではなく居酒屋としてオープンした店に入った感じか。
 このDVD、何故か日本語の吹き替えが無い。借りて気がついたのだが、まあストーリーが殺し屋話の定番なので支障はない。チャン・ドンゴンは寡黙な殺し屋役が似合うけどアクションは物足りない。これが真田広之あたりならもっと切れのいいアクションを魅せてくれただろう。脇役のジェフリー・ラッシュが味のある役でスパイスを効かせていて、後半のアクションを面白く演出している。
 クライマックスの三つ巴戦は笑えるほどサービス過剰で、むしろそこが気に入ってしまった。最初からあまりにもVFX的背景描写が鼻に付いて、ダセ〜と思って見始めたものだけど、演劇的な分かりやすい表現と言えなくもない。監督は黒澤明をリスペクトしていると読んだ。本作はあまりマジメに鑑賞せず、気楽に100〜200円レンタルならOKだ。テンコ盛りで味付けが濃すぎるのも居酒屋だから許せるといったところ。
 東洋で有数の有名俳優がハリウッドデビューする作品は、大体こんな程度のものだ。