シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

新しいリスニングスタイルの決定

 せっかくアコリバのヒッコリーボードを手に入れたのに思惑が外れ、逆効果になってしまった。しかし、このボードのせいでは無いはずだ。

 やっぱりΛ8.24 for Digitalを外したのが原因だろうか。アイテックの商品は例外なく音楽が迫ってくる特徴がある。元に戻すのも癪なので、アンプ系の電源タップに使ってみた。そこは今までミズメ桜の緩いスパイクを挟んでいたが・・これだけで生気を吹き返したように音が立った。だが、まだ物足らない。クラシック系はいいとして、アイドル歌謡まで聴くとなると優しく広がるだけではダメなのだ。クールな声ではいただけないが、声の元気な勢いは欲しい。こんなときは、一度もやったことの無い事を試すのもいいだろう。オーディオリプラスの小型石英インシュレーターをDACの側板四隅に4点支持で挟んでみる。これは思い付きだが、DACは木製ケースなので側板が最も強固であることと、ヒッコリーボードはダイヤモンドフォーメーションで浮かしているため、四隅に足を設置すると最もボードの響きが乗るだろう。そこに接する足が石英だとどんな音になるのか・・

 これが仰天の音に変身させた。大げさでも何でもない。広大な音場はそのままに、高いコントラストに弾むような立ち上がりで、ドラマチックな音とでも言おうか。石英の冷たい感触は無く、透明度の実に高い空間が新鮮。木の響きが加味された感じは無いが、ボーカルがドラマの主役とばかりに浮き立った。このDACからこんな音が出てきたのは初めてだ。耳タコの岩崎宏美を聴くと感動して鳥肌が立ってくる。

 この音におけるケーブルの役割を確認してみよう。DAC~プリ間のRCAケーブルを変えてみる。現状はDH Labsのシルバーパルス、銀コート単線にノンシールドという個性派。試すなら正反対で行こう。パイオニアのJLP-AP210Xという古い6Nタイプで、多芯1.0㎜の極太線に2重シールド仕様だ。

 勢いは変わらないがのっぺりした印象で、明らかに繊細な表情が後退している。迫力はあっても今回の目的と沿わない。シルバーパルスに戻すと音の濃さと起伏があって繊細な解像度も素晴らしい。これは他のケーブルを試す気が失せる奇跡のマッチングだ。このままでベストだろう。

 トラポ+DACラインは、温かく優しい音場重視の音にしようと目論んだが、それはオイラには合わないようだ。結果、そんなもどかしさを越えたドラマチックなものとなった。結局、これならほとんどのディスクが満足できてしまうだろう。しかし、曲によっては刺激的でキレッキレな音を浴びたいときもあるのだ。これで新しいリスニングスタイルは決定したと言っていい。

追記 

 今回の新しいリスニングスタイル、簡単に言えば何なの? 大変ピッタリの言葉が閃いた。  トラポ+DACは音楽を聴くとき、X-03SEは音を聴くときが出番だ。