リファレンスは当然、ゾノトーン6NAC-GRANSTER 2000αで、どう変わるかだ。試聴前にアコリバ LINE-1.0R-TripleC-FMについては調べていた。方向性はないが、熱収縮チューブが長い方でアースを落としていて微妙に音が違うらしい。まずは入り口側でアースを落とした形で接続して聴く。耳タコのオールウェイズとヴィヴァルディの試聴ディスクを使った。
極端な違いはない。しかし明らかに音場内の楽器配置は明確、間接音の響きはクリーンでよく聴こえる。音密度はアコリバの方が濃い。比較すればゾノトーンの方が平面的で、これはもう戻れない。感心なのは音に単線の硬さがまったくないことで、SPケーブルでこの導体の魅力は分かっていたが再認識した。
このまま使えばいいのだが、DAC側のプラグ勘合が緩いのが気になる。普及品ゆえの僅かな個体差だろうが、ためしに出口側でアースを落とす方に差し替えてみた。うん、この方がシッカリ勘合するので精神衛生上好ましい。いや、それどころじゃない。
グっと積極的になって訴えかけてくるぞ。音が前に出てくるわけではなく、むしろ奥行きが深くなって見通しがいい。中低音の力感がかなり増している。微妙どころか結構な違いだ。間違いなくこっち方がいい。
この状態で最近よく聴く岸洋子のシャンソンを掛けると、セピア色のベールが剥がれたように鮮度が高く聴こえる。これは他のディスクもフレッシュに変貌しそうだ。また一つ階段を登れたぞ。v( ̄ー ̄)v