シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

X-03SE + G-03X

 X-03SEの話題はまだまだ続く。

 X-03SEにこれまでの対策を全部ぶっ込んで昇華させた結果、往年のジャバニーズ・クールサウンドが出てきた。これはバブル期を含め、贅を尽くした物量で攻め倒した1990年頃までの日本の音だ。諸外国ではまったく受け入れられないハードな音で、国産スピーカーは井の中の蛙だった。オイラがダイヤトーンのDS-2000HRで苦労した郷愁の音である。ただ、まったく同じではなく、透明度が高く磨かれてグイグイ前に出てくる積極性がある。高域が若干耳に刺さるが、このクールサウンドは生かすべきだろう。

 では、いよいよ外部クロックのG-03Xを繋いでみよう。高精度クロックを同期させた音は、極端な違いを見せるものではなく、音場の奥行や広さに影響が大きい。それがあまり感じられないクールサウンドで効果がでるだろうか。X-03SEは同期する周波数を選べるが、ここは基本となる44.1kHzで試聴してみよう。

 う~ん・・やはりクールな音が似合うフュージョンやロックでは違いが見えにくい。ジャズも分かり難く、むしろ音が整理されたためか荒々しい勢いが削られた印象もある。クラシックやアコースティックな曲を試すと、奥行が出て音場が立体的になり、腰の据わった落ち着いた音に変わったのがよく分かる。これは悩ましい・・クールな音を生かそうとすると、G-03Xのメリットが出にくい。しかし、明菜のSACDを掛けて光明が見えた。耳を劈くエレキの音が大変聴きやすくなり、ボリュームを上げられることが分かったのだ。今回の落ち着いてしまうデメリットは、音圧アップの迫力でカバーできるかもしれない。ただ、これは録音が悪い場合はダメだ。このクールな音はディスク自体の質に大変厳しい。曲は良いが録音に古さを感じるような懐メロは絶対受け入れない。

 もどかしいが、単に好みの音にしてはいけない。CDトラポ+DACの音に寄ってしまうことは避けねばならないのだ。                 ~つづく~