シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

CEC TL3 3.0 の貸出し試聴 その3

 TL3 3.0は44.1kHzのみ外からクロックを受けることができる。エソG-03Xとはとりあえずキャメロットテクノロジーエクスカリバーで繋ぐ。この辺りはCHORDのCODAを借りたときと同じだ。

 これは効いた!!予想はしていたが、TL3 3.0はその価格からして大したクロックを積んでいないとみた。見事にシェイプアップされて、精度の高い音像が立体的に林立している。この音なら、これまで丹精込めたマランツのSA-11S2デジタル出力と遜色ない。

 蒸し暑い梅雨時、エアコン無しで締めきって試聴してきて我慢が限界。「もうヤメ!」と窓を開けて懐メロでリラックス。すると、何かが違う・・と感じて再度窓を閉めて試聴モードに戻ることに。以後は懐メロだけをとっかひっかえである。

 「もしかして・・これがアナログっぽいってゆ~ことか?」絶妙に声やストリングスが滑らかで心地よく、林立する明確な音像の隙間を雰囲気が埋めたような空気感を覚える。これはCDを聴くようになって無かった感触で、しかし録音の悪い音源を聴きやすくしたのとは違う。昔の録音が心地よく聴こえるのに、最新の高音質録音も高精度に聴こえるのだ。これは高SN、高帯域、切れや鮮度の追求といった正道の延長ではないが、個性的な音色を加味したわけでもなく、オイラのボキャブラでは上手い表現が思いつかない。

 昔、スタトレのTOSが「宇宙大作戦」という邦題でTVを賑わしたとき、Mr.スポックが感慨深い事象に出くわして自慢のロジックで語れず、「魅惑的だ・・」と漏らすシーンがよくあった。CECの TL3 3.0はそんな機器だ。

 

追伸 この魅惑溢れるベルト機構が何故大手企業で採用されないのか。真相は分からないが、接して感じたのはFALと同じ匂いだ。昔、FALのフラットユニット(影山式)を大手某企業が採用しようとして、あまりに熟練のノウハウと手作業が多くて諦めた経緯を聴いた。CDのベルト駆動メカも同じようなものかもしれない。