シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

Royd Sapphire

 ロイド・オーディオ社は1980年に設立して、創業者のジョー・アクロイド博士が逝去したことで廃業となる。いわゆるワンマンの典型的なガレージメーカーであった。したがって、発表されたスピーカーも少ない。

 そんなロイド社のサファイアという中古スピーカーが懇意の店にある。以前、上位機種のシントラもあったのだが、程度が悪く眼中になかった。今回のサファイアは大変綺麗で、唯一後部の下角にカケが見られる。なお、店内にはシントラ専用の中古スタンドがあり、これに乗せて聴いてみよう。

 オイラが聴いて確認したかったのは、その能率である。公称スペックでは89㏈とあるが、これが信用できない。同じ位の大きさのBBCモニターが83㏈だし、何ヘルツで測定した結果か分からないからだ。ところが、隣に置かれたJBLの小型スピーカー2機種と比較してもほとんど音圧は変わらない。こりゃ大したものだ。そして、その音質の違いが笑えた。

 結構小音量であったが、とても落ち着いた低重心のアダルトな音である。特殊なバスレフの効果であろうか。対してJBLの方は比較すると高域がうるさく、ウーハーが壊れているのかと勘繰るほどだ。こりゃここに置けないのが分かる。違い過ぎてこのランクのスピーカー購入者を戸惑わせてしまうだろう。もちろん好き嫌いもあろうが、このサイズのスピーカーを小音量再生して、この優秀なバランスは貴重だ。たしかに能率も良いので、安価なレシーバーでも不足を感じないのもいい。

 その大きさと言い、正面から見るとLS3/5aとソックリだ。今ではLS3/5aはとんでもない価格で売られており、この中古品ならその10分の1以下で買える。