2021年公開のB級エンタメで、コメディ仕立てである。
監督はレニー・ハーリン、過去の大作だけで喰っている人だ。主演はピアース・ブロスナンで、ティム・ロスが悪役を演じている。あとは知らん。
本作は現代版の鼠小僧で、よくもまあこんなカビ臭い話を映画にしようと思ったものだ。普通ならワルが金儲けをしようとしたが、良心が災いして結局慈善事業をしてしまった・・くらいに仕上げよう。ルパン三世の頃からそうだ。それをどこかの王子がスポンサーになって正義を働く義賊だなんて・・よほど面白いキャラでもなければ今時ありえない。ところが本作の鼠小僧チームはまったく個々の魅力が無く、さらにコメディ部分もまったく笑えないので苦痛である。ブロスナンも腹が出ちゃって見苦しい。なのに娘の同僚を口説いたりして恥ずかしいったらありゃしない。悪役のティム・ロスもただのマヌケでしかなく、コイツら脚本を読んでオファーを受けたのか疑わしい。
レニー・ハーリンはもう監督を止めた方がいい。自分を貶めるだけだ。